年会長挨拶
2021年12月吉日
日本薬物動態学会第37回年会
年会長 平林 英樹
(武田薬品工業株式会社 薬物動態研究所)

謹啓
時下、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。この度、日本薬物動態学会第37回年会を初日に開催されますショートコースとの共催企画を含めまして、2022年11月7日(月)から11月10日(木)までの4日間、神奈川県横浜市にありますパシフィコ横浜 会議センターにて開催させて頂く事になりました。
COVID19の感染拡大の影響により、第35回および第36回年会は残念ながらオンラインによる開催となりました。あらゆる局面で物理的な交流活動の自粛が続く期間中には、オンラインを中心とした新たなコミュニケーションの様式が確立されました。しかしながら、依然として研究者同士対面での交流の復活を切望する声が多く寄せられております。そこで、本年会では、3年ぶりのオンサイト開催を目指して、鋭意準備を進めております。
年会のメインテーマは、会場となる港町横浜のイメージにも思いを寄せて、「新規医療モダリティ時代を進む薬物動態研究の未来航海図 ―知れる・学べる・繋がれる、最先端技術の祭典―」としました。新規医療モダリティ時代の到来を前にした創薬研究者は、まさに未知の海原へと出航する旅人のようであり、冒険心と探求心に胸を躍らせています。一方で、海原の中心でどこに向かえばいいのか多くの研究者は迷う事でしょう。そのような研究者に今後の進むべき道を照らし、羅針盤となるだろう最先端の技術が集結する大会にしたいと考えております。
国内外の最先端技術の情報およびその創薬現場における実用化の現状を一望できるように、数多くのセッションを用意しております。特に、細胞治療製品や新規動態評価技術など、今まさに創薬現場に新たな潮流を巻き起こしつつある分野については、特別企画として最先端でリードされている研究者の演者をお招きし、ご講演頂きます。また、これら最先端のイノベーションをサポートする周辺技術についても、知る、学ぶ、だけに留まらず、実際に“繋がれる”機会を多数提供し、この大会が2020年代の新たな創薬イノベーションへの誘いの場となるような企画を揃えております。
年会の会場となる神奈川県では、ライフイノベーションセンターや湘南ヘルスイノベーションパークなどが運営されており、国内でも有数のライフサイエンスネットワークの拠点となっております。会場は、各方面からのアクセスや周辺の利便性もよく、観光名所も近隣に多くあります。参加者の方々には、年会での科学技術の祭典をご堪能頂きながら、日頃の研究から離れてリフレッシュして頂き、新たな研究アイデアの蓄え、研究への情熱を鼓舞する絶好の4日間となることでしょう。横浜の夜景を見ながらのウェルカムパーティや船上での懇親会なども企画しておりますので、是非とも楽しみにして頂きたく思います。
それでは、多くの皆様とお会いし、また新たな繋がりができることを、ここ横浜の地にてお待ちしております。
謹白